スタッフブログ
Staff blog
HOME > ブログ
自律神経を整える鍼灸治療
「自律神経の乱れ」とよく耳にしますが自律神経っていったい何なのでしょうか。
私たちは鍼灸の説明をするときによく、「交感神経」と「副交感神経」のお話をして鍼のリラックス効果をお伝えします。この「交感神経」と「副交感神経」二つからなるのが「自律神経」です。
もうすぐ始まる梅雨の季節。「季節病」や「気象病」といわれる不定愁訴も含め自律神経の乱れが関係しているので本日は梅雨前のこの時期に自律神経と鍼灸についての記事をご紹介いたします。
上述したように自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、自分の意志とは関係なく作用しあい内臓の働きや体温などの調整を行っています。
通常、昼間の活動時間には「交感神経」が優位な状態にあり、血圧が上昇し、瞳孔が開き、興奮状態を維持することで「活動的な状態」にあります。そして夜になると「副交感神経」が優位にスイッチすることで、血圧が下がり、瞳孔は縮小し、心拍数が減り「リラックスモード」へと自然と誘ってくれるのが正常な作用です。
昼間は活動的に行動し、夜になるとリラックスし寝つきもよく良質な睡眠が得られ、朝起きると快適な排泄があるというのが自律神経のバランスがとれた生活リズムです。
理想的な状態ですね。
しかし、ストレス社会においては自律神経のバランスを崩す要因が多く、心や体の不調を招く人が多いのが現状です。
自律神経のバランスを崩す原因として挙げられるのは、「精神ストレス」「悩み」「過労」「肉体疲労」「不規則な生活」などです。
例えば気温の変化や気象の急激な変動によるストレスで起こるのが梅雨時期の「季節病」や「気象病」、そして女性が閉経前後にホルモンのバランスが急に変わることにより起こる不調を「更年期障害」といいます。
このすべてが自律神経のバランスを崩す「自律神経失調症」の1種で「自律神経失調症」はバランスを崩した状態を指すことで疾患名ではありません。(疾患が原因になることもあります)
疾患ではないので、病院に行っても適切な治療がないことが多いのに症状は辛く、「不安や緊張が高まる」「吐き気」「多汗」「全身のだるさ」「頭痛」「肩こり」「手足のしびれ」「動悸」「不整脈」「めまい」「不眠」「胃痛」「下痢」「便秘」など様々な不調が現れます。
このような辛い症状を引き起こす乱れた自律神経バランスを正常に整え不調を改善することが鍼灸治療に期待できるのです。
先にも述べたように、鍼灸を受けると副交感神経(リラックスモード)へのスイッチが入り、身体が休息できる状態になります。事実、美容鍼を受けている最中に半分くらいの方が気持ちよく入眠されます。また、鍼灸を受けた日はぐっすり眠れた、鍼灸を習慣にしてから夜眠れるようになったという方もたくさんいらっしゃいます。
昼間は活動するために交感神経が優位で、夜になると心身を休めるために副交感神経が優位になりリラックスし快適な睡眠を得られる。このように自律神経のバランスが整うことは疲れやストレスをリセットし、自律神経の乱れを引き起こしにくくする良い連鎖が生まれます。
また自律神経の乱れが引き起こす、全身のだるさや頭痛、肩こり、なども同時に軽減することができます。
現代人は忙しすぎることやデジタル化に伴い頭が常に働いている状態であることで交感神経が優位になりがちです。力が抜けにくく、頭皮も固く凝り固まり無意識な食いしばりなどが起こることも疲れやストレスの原因となりますので、定期的に副交感神経が優位になる習慣やメンテナンスを取り入れることは現代を快適・快調に生きるために大切な心掛けです。
普段から自律神経が正常に働く条件を意識した生活を送ることでこれらの症状を軽微で済ますことができれば快適です。自律神経の乱れを引き起こさないためにストレスをためず規則正しい生活をすることで生体リズムを整えることを心がけて下さい。
☑バランスの良い食事を心がける
☑睡眠をしっかりとる
☑休養をしっかりととる
☑適度な労働
☑適度な運動
☑意識的にリラックスする
☑好きな音楽を聴いてゆったりする
☑ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
☑お灸の習慣を楽しんでみる
☑楽観思考を心がける
☑鍼灸を生活に取り入れてみる
自律神経が乱れやすい心身を手に入れることで、ストレス社会での不調も、もうすぐ始まる梅雨や女性ならすべてがいずれ訪れる閉経前後の不調も上手にコントロールして生活していくために、生活リズムと意識的な思考の転換と、鍼灸を上手に活用してみてください。
ただし、自律神経失調症の陰には病気が潜んでいることもあります。上記した規則正しい生活を実践しても改善しない場合は、医療機関への受診をお勧めいたします。